郷愁となった日常を追って~鉄道~
新津キハ 夏‐忘日に思いを寄せて‐
夏といえば、入道雲にひまわり、あるいは梅雨入り前のじめじめとした空気を思い浮かべるだろうか。
こと写真となると、これらは意外と画として表現するのが難しい。ましてや線路という決まった場所を走る鉄道を撮るうえでは、通過時間に、ファインダー内にどんな景色が映るのか、時の運という面に少なからず影響を受ける。
とはいえ、子供のころの夏休みを思い出させるような1枚を求めて、暑い日差しと対決するのがこの世界の性分である。
2019.6.16 徳沢―上野尻
2018年夏に起きたC57の故障によるDE10代走のばんえう物語もまもなく終了というころ、DC期間中にも関わらず、高崎の12系が貸し出されてのDL客レが設定された。
これはその時のロケハンで撮影した、銚子の口左岸の1枚。本番のDLで撮った構図でキハも撮っておくべきだったなあと、悔いる1枚でもある。
2018.7.14 五泉―北五泉
これまた後悔の一枚。
磐越西線にはところどころで紫陽花、立葵のスポットがあるのだが、ここ北五泉駅すぐの1枚しか撮っていないのである。
2019.7.30 鹿瀬―日出谷
紫陽花よろしく向日葵もこの1枚だけ。
2019.8.18 山都―喜多方
ようやく夏らしい画であろうか。この日は復活を果たしたC57牽引のばんえつ物語を撮りつつ、といった行程であった。
午後の若松往復運用にタラコが入ったはいいものの、どうも編成美という概念が弱い新津らしい運用。(確か赤が新津方に着いていた。)
ちょうどよく夏らしい雲も湧いていたことで手打ちとした、人呼んで「行くぜ!東北」風アングルでまとめてみた。
2019.8.18 馬下―猿和田
海あり県のはずなのに海水浴のイメージが少ないのは、やはりお隣の半島の某国の影響なのだろうか。
ここ早出川で撮影した数日後、3コテと呼ばれた運用がいち早くGV型に置き換えられた。
覚悟していたとはいえ、終焉の足音が近づいてきた…。
2019.8.31 越後寒川―今川
この頃になって運用の改善(?)が図られるようになったのは、新津運輸区としても有終の美を飾らせてあげたいという思いがあったのだろうか?
この日は国鉄特急色をまとったE653が花火臨として「いなほ」を彷彿とさせる期待もあったが、そちらは天気が追い付いてこなかった。
それでも予報を裏切る回復を見せた午後の笹川流れには、編成の揃った急行色とタラコがそれぞれ運用に入り、我々の心を癒してくれるのであった。