郷愁となった日常を追って~鉄道~
新津キハ 秋‐実りと鮮やかな紅葉‐
冬の厳しい地域ほど、桜や新緑、紅葉はより美しい。
最後の国鉄気動車ヨンマルなきあと、逆行するかのように走る続けるであろうSLとその周囲の景色だけは変わらないのであろう…。
2019.9.7 喜多方―山都
ついに引退宣告がされた夏以降、これまで以上に会津・新潟にキハ40を追うようになった。
泣いても笑っても目の前の景色が常に「ラストラン」。秋といえばまず金色に実った稲かもしれないが、その地域らしく“そば”を愛でてみた。
2018.9.23 鹿瀬―日出谷
残念ながら、金色に実った稲穂と磐越西線の組み合わせは撮っていなかったようである。
代わりにといっては何だが、新潟・会津らしい情景として“はさ掛け”の記録をご紹介。
2019.11.2 山都―喜多方
新津キハ40の引退興行はこれでもか!というくらいの気合の入れようを感じたが、令和元年東日本台風の直撃もあり、水郡線はトケ、恒例の只見紅葉号も雨模様。この磐越西線でぐるり1周号を彷彿とされる週末の予報も芳しいものではなかった。
それでも初日のこの日、会津盆地を通過する頃には青空が見えてきた。紅葉満喫を謳うには些か早すぎた様相だが、上場のコンディションで大和の鉄橋を駆けていった。
2019.11.2 喜多方―山都
往路の空模様が嘘のように晴れ間が広がった午後、日の短い季節もあって、ここ第一舞台田踏切周辺はばん物でもそう見ない激パぶりだった。
どうにか立ち位置を確保し待つこと数時間、秋の夕日を十分に浴びたキハ4連がさっそうとお立ち台に現れた。
2019.11.3 野沢―上野尻
2日目のこの日はどうにも自分の選択ミスが重なり、濁った阿賀野川、紅葉しきっていない温泉俯瞰と反省しようにも文字通り後の祭り。
この日は予報どおり午後から雲が出てきたので、雰囲気重視で日没後のダークな画を狙ってみた。後ろのタラコが目立たないのが玉に瑕だが、あたかも58・28を彷彿とさせる急行風味の仕上がりとなった。
2018.11.9 尾登―荻野
先の磐越西線紅葉満喫号から1年ほど時を巻き戻す。
この年の秋は、大子の営業所祭りだけではなく、水郡線で急行色による臨時列車が設定された。運よく休暇を取ることができたので、送り込み回送を錦秋の温泉俯瞰で狙うこととした。
残念ながら晴れとはならなかったが、急行色で統一された編成、何より紅葉最盛期のお立ち台で撮影できたことが何より嬉しかった。
2018.11.11 袋田―上小川
水郡線を走るキハ40はこの年が最初で最後の撮影となった。
とはいえ、日の出からそう間もない朝日に輝く紅葉を背に、第4橋梁に現れたこの1枚は何よりも脳裏に刻まれている。
西金工臨の存続も怪しいらしいが、2020年7月には東日本台風の被害から復旧となる見通し。鉄路の復旧と安全を願ってやまない。
2019.11.9 下条―越後岩沢
引退興行の中でも特に注目したのは飯山線への入線だった。十日町までとはいえ、色付きの期待できる時期の飯山線はさぞ記憶に残るだろうと気合が入った。
天気も予報を裏切る快晴に恵まれ、かえって影に悩まされつつ、イメージどおりの情景を目に焼き付けた。